あ~~『ドラクエ芸人』おもしろかった~。
またⅤやろうかな~。
でも全然語りきれてませんね!
1時間じゃなぁ~2週ブチ抜きとかでやっちゃえばよかったのに~。
話はかわって。
『項羽と劉邦』の放送が始まっては燃え上がっちゃって「RONIN」どころでは
なくなるだろうということで。あとキライな下書き作業の息抜きに。
『47RONIN』

2013年にアメリカで作られた、日本の忠臣蔵をモチーフに作った
ファンタジーなアクション(?)映画です。
モチーフと言ってんだから、別にちゃんとした日本を描くものではありません。
もうそのあたりは正月時代劇とか見てくださいってとこでしょうか。
なので、世界観には特に驚くこともなく、あー、へー、こんな感じか、
オープニングの森での狩りシーンでは『モンスターハンター』を思い出したり。
で、映画自体はというと。
………残念!
でした…。
個人的には『忠臣蔵』への思い入れはほとんどなくて、まー何回かドラマをちらっと
見たかな?キャラとか覚えてないけど。というのと、歴史学の観点で『忠臣蔵』について
書かれた磯田道史(いそだ・みちふみ)先生の本を読んだことがあるくらいです。
なので、けっこう軽い気持ちで見たんですが…。
つまり、普通のお話としても、少し難点ありで、やっぱり…シナリオがちょっと。
そんな感じでした。

こちらはキアヌ・リーブス演じるカイ君。
一応舞台は日本なので、彼は鬼っ子というか、まーちょっと差別されてて、
えーと、浅野家じゃなくて大石の家に仕えてるんだっけ??あれ??
まーとにかく、下男としてそのあたりをウロウロしています。
ちゃんと雑務こなしてんのかよ、働け!と思う感じに、ほんとにそのあたりに
つっ立っている印象。
で、彼は、浅野の娘の柴咲コウとデキてるらしい。

こちらが、浅野家のお姫さま、ミカちゃん。
デキてるっていうと下品ですが、まー気持ちは通じ合っているようです。
でもカイのが遠慮してる様子。まー主君のお姫さまですからね。
密会してるだけで打ち首です。
まーそれはホントの日本の話。こちらでは、ちょっとした林の中の小屋に
住んでいるカイのとこに、ミカちゃんは単独でやってきたりします。
しかも夜に!危ないだろ!
ミカちゃんはさすがの柴咲さんですから気の強そうなお顔立ち。
武家の姫さまとしては理想的ですね。
懐剣しのばせて、「やるときゃやったるで」という目もします。
かと思いきや、それ以外のシーンではメソメソ泣いていたり、しなびていたり、
あんまりメソメソ非力な様子は似合わない雰囲気なんですが。
ここでミカちゃんのキャラクターにブレを感じて、???、という気持ちに。

ブレない男といえば、こちら、真田広之さん!!
大石内蔵助です。
『忠臣蔵』といえば、この人が主役なので、物語も構造上、やっぱりこの人を
中心に回るような作りになっている…のは元のお話。
『47RONIN』の主役はカイです。
ではどうなるか。
ああ、真田さんはこんなにカッコイイのに、なんだかとても中途半端だ…。
そんな印象でした。仲間を集めて、「やったるでー!」と演説してタンカ切るのは
さすがかっこよかったですが。

では反対に、適役の吉良上野介。
今回の映画では浅野さんが演じてるので、もとの吉良のおじいちゃん感はありません。
かわりに、常にただよう小物感……。OH…。
なんだろうなぁ、浅野さんって存在が軽いというか(これは否定的な意味ではなく)、
ふわふわしてるんですよ。なので、この吉良みたいな、
「オレすげー頑張ってるのに、なんでだ、領地とかもらえないぞ!
かわりに取り立てられてる浅野に腹がたっちゃう!
ちょっとアイツをぎゃふんと言わして領土とかもぶんどっちまいたいんだヨー!」
(この映画上でのキラの立場はこんな感じ)↑
というような、欲望にまみれた役が似合わなくて、声も軽いし、
この子は本気で思ってんのかな?それとも凛子さんの妖術にやられて
こうなっちゃってんのかな??と、ここでもキャラクターが掴みきれず。
(浅野さんは、武士で言うなら北野監督の『座頭市』に出てたときのような、
体の弱い嫁のために金を稼ぐため、用心棒をして、人を殺すんだけど、
あんまり私(わたくし)的な欲望は見られなくて、でも腕はたつ。
あの感じがとても似合ってたなーと思います)
でもお顔立ちは暗いので、暗い統治はしそう。笑
吉良に奪われた赤穂の土地が荒廃するのには説得力がありました。
じりじり嫌がらせをしてきそうだ。

こちらは、菊池凛子さんの、ミヅキ。
吉良と組んで浅野家を……どうにかしたいのかな??
というかミヅキさんは何が目的だったんだろう??
狐になったり龍になったり変身もできる妖術使い、とのこと。
後半ではぼーーっと見ていたために、ミズキさんの本性って龍だったの??
本体はドラゴンで、女の姿に変身してたの??とか混乱しましたが。
まーそこもいい。えー、一応、吉良ん家の側室ということだそうです。
ただ、彼女と吉良の関係性が今イチつかみきれなくて、吉良に尽くしてんのか、
いや違うか、ミヅキが吉良を操ってんのか、あれ?違ったかな??といった具合で、
(ただ私もかなりボーーっと見てしまったのであれですが)
彼女がなんでそんなに悪いことを繰り返しているのか、ミヅキの目的はなんなのか、
よくわからなくて、気持ちが乗れませんでした。
もういっそ、吉良を操ってる黒幕だー!とか、吉良に尽くしてんだ!とかあれば。
なんせこの映画の中で1番働いてるのは彼女なんですよ。
かなり頑張ってる。なんでそんなに頑張ってるの??といった印象。

こちらは浅野内匠頭。
おじいちゃんでした。本来の浅野はボンボンの青年ですが。
おじいちゃんは、ミヅキの妖術にかかって、ミカちゃんが襲われてると勘違いして
吉良を斬りつけます。
斬りつけた時、まず背中をわっと短刀で斬るんですが、、ここまでは史実とおり。
史実でいうと、このあと、振り向いた吉良の額を斬りつけます。
(無防備の相手に後ろから襲いかかって、まー短刀とはいえ、シトメきれないって…
浅野内匠頭よぉ…)←史実に対して
なので、そのシーンを見た時、まー『忠臣蔵』でもこの「殿中でござる!」シーンは
見せ場ですから、
「やったなおじいちゃん!いけ!額も斬りつけろ!頬でもいい!
吉良の顔にでっかい傷跡ができれば、事件以後って感じの印ができるし、
悪役としてもいいキャラになる!顔に傷跡!顔に傷跡!」
と、ひとりで盛り上がっていると…。
なんと、おじいちゃんは背中を斬りつけただけで取り押さえられてしまったのでした。
おいおいーーーーっっ!!!やる気あんのか!!!
(というか、『忠臣蔵』やるなら、このあたりはせめて同じにしてくれんと…)
おじいちゃんはその後、切腹して退場。

こちらは、浅野内匠頭の息子で、主税(ちから)くん。
赤西仁さんが演じておられます。
字幕版で見たので日本人キャストもみんな英語なんですが、語学留学してただけあって
流暢にしゃべっておられました…と、思う。
というのは、あんまりしゃべってるシーンを思い出せなくて。
なんか、カイの親友ってどっかに書いてあったけど、え!?そうなの!?と驚き。
たしかにカイにひどいことをすることはありませんでしたが、
(パパ上の大石は、下男を扱うやり方でカイには基本冷たい)
特に仲良しって感じでもなかった……と、思うんですが…見逃した??
もう親友設定あるなら、もっと仲良くしててもらいたかったですね。
幼馴染ってことなんだから。
カイは、浅野が切腹して後に、吉良に『出島』(偉人さんたちが集まって地下格闘場と化した
無法地帯。『グラディエーター』の小さい版、みたいでした)に売り飛ばされて、
なんかそこの生活が辛かったのか、1年後に大石が連れ戻しに来た時には、
完全に頭のネジが飛んだ殺人兵器と化していて、大暴れしていました。
んで、親友だってんならここには主税が来ればええやん!!と思ったり。
大石はそんなフットワーク軽くしないで、どすんと構えてもらってさ、
頭おかしくなっちゃったカイは、仲良しの力が頑張って連れてくるでええじゃないの。
この2人がもっと仲良ければ、カイのキャラクターも少しは理解できたかもと思います。

こちらは赤穂にブラリと(ってわけではないのか笑)やってきた、将軍、綱吉公。
真ん中の金色の人。
吉良が襲われた時、
「浅野内匠頭は切腹」
うん、それはそうだね。でもそのあと大石に、
「復讐はするな」
みたいなことをおっしゃるんですが、この時点でも、「あり??」となります。
というのも、浅野おじいちゃんが暴れたのは、この段階ではただおじいちゃんが
錯乱しちゃった、というテイで、別に吉良のせいってわけではありません。
なのに、復讐するなって…??逆恨みするにも…しにくいし、吉良はただの被害者ですから。
結局、全部おわった最後に、
「復讐すんなって言ったろ。もう全員切腹ね」
ということになるんですが、そのために言わせたにしても…ひどいな。

(がっかり巨人。おまえはもっと強くあるべきだろ…
『マイティー・ソー』の銀の巨人みたいにさ)
そんなこんなで、キャラがブレブレ、キャラの立ち位置もブレブレ、47人いたっけ??、
などなど、もしくは、ストーリーの流れが…、ご都合主義が…、
大石を1年、牢に閉じ込めるってなぜなの?、
1年後にすんなり出しちゃうってなんなの?、そんなら殺せよ!、
あと殺されそうになるけど仲間に助けてもらうとかしろよ!、
敵討ちまでに1年かかったってそういうことじゃねぇから!
…とか。
いろいろありました。
天狗のエクスカリバー問題とか。
そういったいろいろを楽しむなら…見てもいいかもしれません。
わー長くなった……。
ま、『忠臣蔵』を楽しむなら、コッチのがオススメです。
全部ウッチャンです。笑
「なりませぬー!なりませぬー!」
のカメラ目線がいいですね。笑
さすがテレビコント師。