月末にいくにつれますますなくなっていく時間!
とはいえ感動が新鮮なうちに感想を書いておきたかったので、
さらっと殴り書きします。
昨日のレイトショーで観た映画です。
「LION -25年目のただいま-」
副題がネタバレ的な…いやでも原作本の翻訳題名もこうなんだっけ…うーん…。
ま、大切なのはこの映画の題名が
「LION」であるということを、
頭に入れて観ることですので!
※なるだけネタバレしないように書きます。ほんとにオススメしたい…。
ということで、観ると決めていたからには前情報は入れずに
観にいったわけですが、この副題にも見られるように、ま、そういうお話です。
ざっくり説明しますと、
迷子になり遠く離れた土地に来て孤児になってしまったインドの子どもが、
オーストラリア在住の夫婦にひきとられることになり、
すっかり夫婦の子どもとして育っていたのがふとしたことで自分が迷子だったことを
思い出し、グーグルマップを使って、昔の記憶を辿りながら故郷と家族を捜す…。
という物語です。
ちなみに実話です。

コチラの作品はアカデミー賞の作品賞ほか6部門でノミネート。
ということで、評判がよかったし、気になっていたのでなんとか夜に
飛びだし観にいきましたが…み、観てよかった……ううう。
わたしは迷子になった子の大人役のデヴ・パテールくんの演技にハマって、
(前に観た「奇跡のくれた数式」で)
パテールくんの演技が観たいというのがかなりの目的だったんですが、
それがどうしたことでしょう。
まずは描かれる子ども時代の兄弟の演技にやられて、なんでもない
シーンで泣く始末…!!!

この主人公サルーの子もすごくすごくかわいくてトキメかざるをえないんですが、
私はこの子のお兄ちゃんが…好きで…。
まずは出だしのトンネル突入したシーンの画の美しさと音とお兄ちゃんの声で
はっ、とさせられまして。
これはきたな、これはすごくすごくいい映画だ!!!と、出だしで確信させられるシーン。ラスト付近にも出てきて胸がぎゅ~~っとなります。
お兄ちゃんは、というかこの2人が一緒にいるときは、しゃべり方、仕草など、ほんと
すべてが美しいというか(あー書いてて涙が…)、お互いを大切にしてるのが
とてもよくわかります。もうこれだけで、あんまり美しいので泣けてきてしまって、
「ま、まだなにも起きてないのに…」
と、あわてたり。

もちろん2人の子役の素晴らしさもあると思うのですが、あの演技プラン…あと
撮影の仕方…ほんとうに素晴らしかったです……。
とにかく画が美しくてそれだけでも感動しました。
なんていい監督&撮影監督なんだ…!!!
(調べてみると、監督はこれが長編初監督だとか!すごい!!まーその前の
実績もすごすぎてとにかくすごい!次作たのしみです~!)
ネタバレしないように書くのは限界があるので、
あとはかいつまんで。
キャスト陣の演技もステキでした。パテールくんはもちろん!
みなさん美しい画の中で地に足のついた素晴らしい空気感。
じっくりと観られます。

あと、ロケーションも美しかったな……。
調べていないのでどこなのかわからないんですが、オーストラリアも美しかったし、
あとインド!あの空気何なんでしょうか…すごかった…。
(「ダージリン急行」の時は感じなかった感動が笑。いやこの映画も、めちゃ好きですが)
孤児になるカルカッタが全体的にグレーがかっているのに比べ、
オーストラリアの海の青さとか、自然の緑が際立つし、
インドは記憶を辿る中でフラッシュバックする家までの道のりや、列車の中から見る
夕日の美しさ(見るタイミングで感覚がちがう不思議)、お兄ちゃんと歩く線路とか、
ああ、思い出したら涙が……。
話の内容ははじめに解説したとおりなんですが、画があまりに美しくて、
演出があまりにすばらしくて、家までの記憶をたどる道でぞわぞわし、
最後に迎えるエンディングと、その後につづくあれと、それとこれ!(言えない!)
とにかく、最初から最後まで集中しきってあっという間の120分でした。
すばらしいものを観ました。
わたしの中のベストの棚に入ります。
エンディングロールの歌で泣き、それがおわったあとに出てくる1文に号泣し、
目を真っ赤にして劇場をあとにしました。
こんなに泣いたのは久しぶり…。
「泣けるよ」とかいうオススメの仕方はしませんが
(なにで泣くかなんて人それぞれなので。
あとしょっちゅう泣いてるからわたし自身は「泣きたい」欲求がなくてよくわからない)
もうとにかく
美しい映画ということで。
あ、ちょっとだけとか言いながらこんなにダラダラ書いてしまった…すみません。

最後にいい画をひとつ。
左から、デヴ・パテール(大人)くん、サニー・パワール(子ども)くん、
で、1番右の方がこの物語のご本人、サルー・ブライアリーさんです。
いい写真だなぁ…。
で、もうひとつ。
お兄ちゃんのグドゥを演じたのは
アビシェーク・バラトくん。
ステキな思い出をありがとうバラトくん。これからもがんばってね!!