はじめに宣伝。
発売中のまんがタイムオリジナルに『美軍師張良』の13話を掲載して
いただいております。
よろしくお願いします。
ぼつぼつ暗殺準備にとりかかりますが、もうひとつ話が同時進行します。

これは今話題の自動カラーリング人工知能に塗ってもらって
ちょっと手直しした陳平と張良。
わたしは色を塗るのが苦手で、絵もモノクロのツケペンでガリガリやったような
絵のほうが好きで、つまり何かというと、全部この子に塗ってもらいてーな、
みたいな。そんな気持ちです。すばらしきかな、先端技術。
本題。
去年は、あまり本を読めませんでした。
歴史の史料本や研究本を読むのに一生懸命になってしまったからですが、
今年はもっといろいろ読みたいと思っていたところに、
ステキな文学の世界が…。
ということで、最近かぶれた作家さんの話。
ひとりは、
アントン・チェーホフ。
1800年代後半にロシアで活躍した劇作家、小説家。
まさかのロシア文学…わたしはあまり海外文学の翻訳本は読まないので、
ロシア文学もさっぱり。
ドストエフスキー『罪と罰』の内容だってけっこう最近知ったばっかりくらいです。

チェーホフももちろん知りませんでしたが、『100分de名著』というテレビ番組で
チェーホフの
『かもめ』を取り扱ったものを最近見る機会がありまして、
それがすっごくおもしろかったんです!
『かもめ』は戯曲です。
舞台の脚本。
で、
-4幕の喜劇-と、書いてあります。
内容はすごく単純で、小さな世界で、舞台もぜんぶひとつの家の中で、
登場人物もそんなに多くありません。
ただこの中で、ぐるぐる回る片思いと、ぐるぐる回る人間関係がおもしろく、
若い子から中年までが片思いや人生やらに振り回されている感じ。
それがすごく面白いし、終わりの歯切れのよさにもはっとします。
すぐに翻訳本を買って読みましたが、戯曲を読むって初めてでおもしろかったです。
声に出すと頭に入りやすかった。
チェーホフは短編小説もおもしろそうで、これもすぐにでも読みたい。
(のに本屋を4軒まわっても全滅だった!もーーー!仕方ないけど!)
こうなってくると、『かもめ』の舞台も見たくなってくる。
わたしは個人的に舞台が苦手で、映画のようにコッチ世界とは完全に分断された
世界の方が好きだったんですが、いや~~見たいなぁ!
観劇にハマったらどうしよう…。
『かもめ』は日本でも人気だそうで、けっこう舞台化されているそうです。
ただ、なんと…去年の年末にやってたらしい…!!!

しかも満島ひかりさん主演でーーー!!あーー!!!
これは見たかったーーーーー!!!!
今連ドラやってはるけど再演ってないのでしょうかーーーー!??
あったら絶対に見に行きます!
もうひとつ。こちらは日本文学。
ただ、さっぱり読んだことのない
詩の世界。
中原中也(なかはらちゅうや)さんの話。
こちらも『100分de名著』で見ました。
つい最近放送していたのが中原さん特集だった。おもしろかった…。
詩ってどういう気持ちで読んだらいいのかよくわからなくて、
なに言ってるかもよくわからなくて学校で習っても困惑気味だったんですが、
もっと自由に読んでいいものだそうで、そりゃ学生の頃よりは自由度はあがっているので
(わたしは子どもの頃のほうがすごく閉鎖的な気分で、今がイチバン自由度が高い)
気楽な気持ちで聞いていると、詩がすごくおもしろく聞こえてきたので、
これもまた不思議です。

中原さんはカワイイ顔して(イケメンです)るのにからみ酒エピソードとかが
おもしろくて、ちょっとイっちゃっていて(芸術世界の方に)、
そういう本人を知った上で読んでも面白いんだな~と感じました。
そういえば文豪が流行ってるのかゲーム(ありゃ乙女ゲーなのかな?)とか
できてるみたいですが、あの頃の文豪の方々はほんとエピソードが豊富で、
人生そのものがギャグみたいな話が多いですね。
(ギャグといったら失礼か…)
そちらにハマることはたぶんないと思いますが、ひとまず、中原中也の詩集は
読んでみようと思います。
ラッキーなことに家にありそうな雰囲気。今度貸してもらおう。
お子さんを亡くした後の悲しみが尋常でなく、テンポよく握手する詩は
聞いていて(番組では森山未来さんが朗読してくれていた)、
ぞっとしました。怖かった。
あんまりゾワゾワすると頭をもっていかれてネームが描けなくなるので、
そこらへん気をつけて読みたいです。
(チェーホフはそのあたり突き放しているというか、カラカラしていて、
こっちもカラっとして読めます)
今まで触れてこなかった分野のものを読むのは楽しいですね。
キッカケがないとなかなか読めないけど。
久しぶりにわくわくしながら本を読んで楽しんでいます。
今までどーりの本も読みます。
高野文子せんせいの『黄色い本』とか。
めちゃくちゃおもしろい。高野せんせいのはもう全部すごくステキです。

1月からずっとバタバタしている気分で、春節祭りの中華街にも行けなくて
メソメソしましたが、今のが終わったら2日くらいゆっくりしたいです。
1日本読んだりして。
ま…2月は映画も豊富なのであんまりぐだぐだしていられないんですが…。
時間っていくらあっても足りないですね。