気がつけば、次のまんがタイムオリジナル発売まで
1週間をきっておりました。
あああ早い早い7月後半。ぎょっとした。

ということで、今回の掲載分のお話をしておこうと思います。
まんがタイムオリジナル8月号に掲載していただきました、
『美軍師張良』6話についてです。
※ネタバレしまくります。未読の方はご注意!
今回は内容盛りだくさんといった感じになりました。
まず、秦王暗殺未遂事件について。
コチラの事件は
「史記」の中の
「刺客列伝」に書かれています。
(
「始皇帝本紀」にもちらりと書いてあります)
この当時、張良がこのニュースをこのスピードで
入手できたかは謎ですが(まず無理か?)、
黒子は情報収集のために全国に散らばっていますので、
ビックニュースを運んできた、ということで。
この事件と、その後もうひとつ起こる関連した事件で、
始皇帝は近くに人を近づけなくなった、といいます。
(それまでも警戒はしているみたいですが、
死ぬまで絶対近づけなくなったのは事件後だとか)
ちなみに、関連した事件は張良絡みではありません。
荊軻の友人が起こす事件です。
荊軻の暗殺話は有名なようで、映像化もされています。
私がちゃんと見たことがあるのは、映画です。
『始皇帝暗殺(原題:荊軻刺秦王)』
コチラは1998年の映画。
まだ始皇帝になっていない頃の話ですが、日本人には「秦王」じゃ馴染みがないので
「始皇帝」と題名を変えたのかな???
いつ頃みたのか覚えていませんが、見たあとコレを元にした漫画(日本の)も読みました。
「刺客列伝」の荊軻の事件にいろいろ脚色した内容になっていて、
映画の主人公・荊軻は元腕利きの殺し屋で、メチャクチャ強かったですね。
たしか左利きで、でも殺し屋稼業をやめてからは利き腕を封印してる…みたいな
内容だったかと。思います。
(うろ覚え…)
秦王の人質~趙での虐殺とかも描いている、なかなか丁寧な作品でした。
監督もチェン・カイコーさんだし、画も現実感のある美しさ。
(
「さらば、わが愛/覇王別姫」や、
「北京ヴァイオリン」など名作多数の実力派です)
あと、秦王と荊軻が柱のまわりを走り回る暗殺シーンも映像化されています。
見てみると面白いですよ~。
映画を見ていて1番不思議だったこの暗殺シーン。
というのも、映画の荊軻はすごく強いはずで、ちょっと袖がやぶれて逃げられたくらいで
失敗するようには思えなかったからですが。
(今見返したらちゃんと理由があるかもしれません)
ただこれは
「刺客列伝」に明記してある史実で、
はずせないシーンでもあります。
(司馬遷も「これはちゃんとしたスジからの情報で正しいんだ!」とわざわざ書いてますし)
さて、元の荊軻は剣の達人ではありません。(剣術議論はするみたいですが)
ただ準備に長い時間をかけ秦に乗り込みここまでやったのは、
なかなか出来ることではないし、もちろん生きて帰れるものでもないので、
肝の据わった立派な人物であったように思います。
あ、秦王を暗殺しようとする映像作品は他にもあります。
日本でディスク化されているのか不明なものから、荊軻は出てこないけど
それを元に作ったのかな?というようなものまで。
『HERO(原題:英雄)』 も、秦王暗殺についての話でした。
長くなるので内容は省きますが、コチラはジャンル的には武俠ものなので、
あまり…いやほとんど
「刺客列伝」とか関係がありません。
なのにわざわざここに書いてしまったのは……
宇宙最強になる前の
ドニー・イェン兄貴が素晴らしい槍技を、
しかも
ジェット・リー相手に戦ってるって…すみません、ただの趣味です。
こんな人たちに狙われる秦王が不憫ですね。よく助かったな。
(だいたい皇帝にのし上がるような人たちは軒並み運がいい。選ばれし者感が強い)
話は、美軍師に戻りまして。
暗殺話が終わったあとで、新キャラ登場もありました。

2人を描こうと思いましたが体力が尽きたので宣伝用に描いたやつでお茶を濁す。
項伯と、項羽が登場です。
項羽はこの時はまだ6歳です。小学1年生くらいかな??
この2人についてはこのまま次回も登場しますので、詳細はまた次回といたします。
項伯の若い頃を考えても全然どう描いていいやらわからず、
勢いで前髪が伸びて目隠しキャラとなりました。
わわーーっと描いてみたら案外しっくりきて、ちょっと若くなりすぎましたが、いいかなと。
(目がないとしぬほど描くのが楽…いやこれは結果論です!結果論!)
個人的に項伯が好きなので、張良との関わりも興味深い。
ということで、次回は項伯、項羽をまじえていろいろ起こります。
次回もよろしくお願いします~~!!!