単行本の発売日が5日ほどズレこんだりしながら、過ごしております。
けっこう15日と言い回ったので、ちょっとしつこく発売日について
宣伝していかんとなぁ、とか。
思いつつ。

こんなこともしています。
まずは先に家に来た『史記本紀』から始めております。
同時進行で地図とか兵法をノートに描いたり。
横着しているので<楚漢>に関わるとこしか読んでませんが。笑
しかし楽しい。学生の頃より勉強しております。
あと、6月から
チャンネル銀河さんで始まる『岳飛伝』が面白そうなので、
それも追いかけていこうかなとか。

では、本題です。
コミティアですっかりお休みしていた項羽と劉邦 King's Warを再開します。
第17集 『李丞相の最後』えーっと…前回はなにをしてたんだっけ…。
韓信(かんしん)が故郷を旅立って、劉邦(りゅうほう)と項羽(こうう)は
ウチワもめ。していたような。まーそんなにお話は進んでなかったかと思います。
さて、17話は劉邦のお話からです。
前回の最後にケンカ騒ぎを起こした盧綰(ろわん)と雍歯(ようし)に「殺しあえ!」と
怒った劉邦でしたが、もちろん2人はそこまでではないのでシュンとなります。
ってことで、おまえらちゃんと雍歯の命令に従え!というオチで終わりました。
(そのあとで盧綰に「俺たちは兄弟だろう。面倒を起こすな。力を合わせろ」と
フォローも忘れない。こういうとこが人たらし)
さて、そこに蕭何(しょうか)さまがやって来ました。
蕭何さまはこっそり逃げだす兵がいたりするのを見ていて、渋いお顔。
「足場を固めたいにしても、急ぎすぎじゃないのか?」

攻めようとしている胡陵(こりょう)のトップは、功績はないけど手ごわそうだとのこと。
「沛県の囚人あがりの兵とは」
違うんだぞ!劉邦!蕭何さまのマトモな意見を聞け!
しかし劉邦はなぜかやる気で、大丈夫ですよー、みたいな。
向こうはせいぜい100人。こっちはその5倍はいるんだから。
蕭何さまは、どうしても行くと言うなら、
「密偵を送って胡陵と方与(ほうよ)の街道を封鎖して連絡手段を断とう」
蕭何さま…できる男やで…。
劉邦は言われたとおりに密偵(役にたつかは不明)を送り、準備を進めます。
さて、その頃。

こちらは、咸陽(かんよう)の牢獄。
手前に立っているのは李斯(りし)。どうやらお隣には例の馬鹿(うましか)事件で
趙高(ちょうこう)に逆らった大臣たちがいる模様。
先代の時代にはよく口喧嘩をしたものだったけれど、今ではそれも懐かしや、てことで、
彼らは牢屋で再会して、
「もうすぐあの世で政(まつりごと)を行うのです。先帝の御前で我らは再び
口論をすることになりましょう」そこでいろんな話をします。
みなさん、処刑される運命を受け入れておられるようです。
李斯は、やるだけやったと、自分の30年の仕事に誇りを持っている様子。
有終の美は飾れなかったが…と言っていると、獄史が李斯を外に連れて行きます。
「李丞相!李丞相ー!あの世でまたお会いしましょう!」
と、叫ぶ大臣たちに、李斯はにこやかに拱手。
「皆さん、ではまた、お会いしましょう」
牢屋を後にしました。
そのまま処刑場に直行かと思いきや、もちろんコイツが待っている。

途中の拷問部屋のようなところで、趙高と立ち話。
趙高は李斯の家にあった服で特別にあしらえた服があるのでいかがですか?
みたいなことを言って豪奢な服を李斯の肩にかけますが、こんなものは
「皮にすぎぬ!」
と言って、李斯に投げ捨てられてしまいます。
しかしこの皮に左右されるものだと趙高は笑いますが、李斯は、
「いつか(趙高も)皮をはがされるだろう」
とのこと…。ここの<皮>の話はおもしろい。
李斯の最後を前に、趙高の暗い宦官の恨みのようなものが語られます。
自分は宦官であり、先帝にはモノとして扱われ、李斯たちには影として見られてきた。
(去勢された宦官は<ヒトではないもの>とされています)
自分でも、もうすぐ人でなくなって肉の塊になるような気がする。
人はみな、「また人に生まれ変わりたい」と願うものだけれど、宦官は「男になりたい」と
願う。始皇帝は不老不死の薬を探し求めていたけれど、自分が男になるための薬は、
「権力です」ということで、趙高は、権力があれば<ヒト>として生きていける。というわけです。
これぞ、
「美しく完全なる化けの皮です」ここの趙高の語りは、ちょっと…感動さえ覚えるというか。
趙高は史上最低の宦官と言われていて、権力にまみれた愚か者として描かれることが
多いのですが(ま、実際のところそうだとも思うし)、このドラマの趙高には、
ここまでになった理由、みたいなものや、宦官として生きてきた暗い怨念のようなもの、が
随所で語られていて、キャラクターを魅了的にしています。
ただのうるせーイヤミ野郎と思わず、一応、彼の言い分にも耳を傾けてみると、
少し趙高のことがわかってくるような気がします。
で、趙高を暴走させる理由のひとつが、李斯の態度にも表れているようにも思えます。
李斯は何度もこういった趙高の恨みを聞いているのですが、彼らには初めから完全な
<差別意識>があるために、本当の意味では趙高の恨みが伝わることはありません。
宦官のところまで落として物事を見ることがないので、最後まで「お前ごときが」という
ことになって、それが彼自身の悲劇にもつながっているように思われます。
(宦官ごときが、と思い続けてなめてかかったために、罠にコロコロ引っかかった)
さて。最後のお話が終わりましたので、李丞相は処刑されます。

「三族を死罪。本人は腰斬」(文字どおり、腰を斬る処刑法)

李斯は隣の息子さんに、例の黄色い犬の夢を見たと語りかけます。
もう1度、あの犬と狩りに行きたかった。

さわやかな息子さんは泣いています。
趙高の合図で、李斯と息子さんは処刑されました。
李斯はよくできた政治家だったと思いますが、最後の最後で躓いてしまわれました。
ここで、退場となります。

その頃、「悪い夢を見ていた」と寝所で飛び起きた胡亥(こがい)。
「李斯が腰斬の刑に処されました」という報告を聞いて、
「まさに、朕が見ていた夢だ……」
というところで、咸陽の話はここまでとなります。
場所はかわって。

おっと、意気揚々と門から出ていく一団があります。沛県の劉邦組です。
どうやら本気で胡陵に攻め入るつもりのようです。
心配そうな蕭何さまに、
「いい知らせをもってきます」と、馬に乗る劉邦は…。

いや、まぁね…ダオミンさんはかっこいいんだけど…。
大丈夫かよ…。
ひとまず蕭何さまはお留守番。「ご武運を…」とつぶやいて、お見送りされました。
どうなることやら…。
で、場所はまた変わります。
どこかな……えーと、ま、会稽(かいけい)の方でしょう。まだ長江は渡ってないから。

はい、こちら項羽ぼっちゃんの登場です。
肩腕を抜いたサービスショットで、なぜか…山を馬で駆け回っています。
えー…と。
なぜかは知りません。
たしか、前回どこぞの街に攻め込む先鋒を季布(きふ)と一緒に任されたはずですが。
おまえ、兵の調練とかさ。攻める街の偵察とかさ。しないの?何してんの?
しかしぼっちゃんは答えてくれません!!!!
馬を止めるシーンで足元がスローになったかと思うと、馬から降りて、

「呀(ヤ)ァァ!!」
木に剣を投げつけた!!

「ドラァァーーー!!!」
木を殴りつけ始めた!!
(自然破壊はやめろ!)
そして……!!
うおぉぉぉぉーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!「…………」
テレビの前で沈黙を守っていると、なんか、誰か来たみたいです。
項羽のまわりを馬で走っています。
霧がすごくてよく見えませんが、項羽は敵意むきだしの顔で睨んでいますので、
敵かな??いやもう何だっていいんだけどさ。
さて、その誰かが項羽の方へ向かってくると、項羽は馬の足元にすべりこみ、
相手の馬の足を殴りつけて、転ばせます。
馬が転んだ!乗っていた奴も前方へ吹き飛んだ!
項羽はすぐさま立ち上がって、そいつに飛びかかります…が、普通には飛びかからない!

倒れている馬をロイター板(とび箱の前に置いてあるアレ)のように踏みつけて
跳ね上がったのでした!!
(てめーー!馬好きのすることか…!!)
馬を踏みつけたからってそんなに飛び跳ねないと思うけど!?とか、
そういうことは置いておきましょう。まー、飛びかかったわけですよ、敵っぽい誰かに。
さて、そこにいたのは…!?
というところで、前半はここまで。
趙高の話にしんみり、李斯の最後にしんみりしていると、急に山でゴリラ化した
項羽を見せつけられるという、バラエティーに富んだ17話!
後半では、空いた口がふさがらない展開が待っていますが!お楽しみに!
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『史記本紀』を少しずつ読みすすめています。
ノートを取りながら、頭をまとめながらなので、遅々として進みませんが、
<項羽本紀>には転戦していく模様が多いのに比べ、
<高祖本紀>には、酒ばっかり飲んでたとか、嫁とりの話とか、世俗的なことか、
ウソっぽい神仙じみた話が(前半は)多くて、ここからすでに2人の人生の違いが
浮き彫りとなる感じ。
おもしろいです。
ひとまず、買いためた本を読破して、ドラマのポカーーンとするシーンに
的確なフォローを入れられるようになりたいものです!!笑
『岳飛伝』も楽しみだな~~♪