ネームしながら、映画を流しみしました。
『FARGO』(ファーゴ/1996年)

(これ公式のポスターか…??クールすぎる…!さっすが…!これだけでシビレる!)
コーエン兄弟が監督の、実際にあった事件をなるだけ忠実に作った(のはウソ)という作品。
とある殺人事件のはじめから終わりまで。
最近イギリスでドラマ化もされました。(こちらもコーエン兄弟が監督、じゃなかった!製作です)
えー、こちらは、良作です。有名ですね。はじめて見ました。
映画見てからドラマ見ようと思っていたので見たのですが、やっぱり…いい作品だった…。
演出もよかったし…あとは、キャスティングがよすぎ。
主演のおじさんのあの、軽薄な感じとか、ブシェミの感じとか、あと大好きな
フランシス・マクドーマンドさんが主演してらしゃった。(この役でオスカーとりました)
あ、この頃にはすでにジョエル・コーエンと結婚されてますね。いい夫婦だ。
あと、テーマ曲にもシビレました。素晴らしかった。
この曲がかかるタイミングもぐっとくるんですよ。
最近の曲がうるせー邦画ももうちょっとこういうとこ…いや、グチはやめよう。
とにかく、いい映画でした。ドラマにも期待…!!
あと、『若草物語』(1994年)も見ました。
若かりしクリスチャン・ベールが爽やかな青年役で人気を博したそうですが、
笑うたびのぞく八重歯に狂気を感じざるをえなかった。笑
こちらは家族の描き方が丁寧で、ジェーン・オースティンの古典作品を見てるようだった。
よかったです。女の子が作家に、というのにもぐっときたりしたり。
つか、元教授の優しそうなおじさんと最終的に結婚って理想系かよ!!
うらやましすぎるわ…!!
あ…まえがきが長くなってしまった。
ここが長くなると記事そのものが長くなる…。
本題いきます。
King's War、15話目です。
この回も、項羽ぼっちゃんは休憩。それより秦が忙しい。
第15集 『沛公(はいこう)となる』前回は、劉邦(りゅうほう)が県令なんて嫌や、と駄々をこねたり、
胡亥(こがい)がはりきちゃったり。しておりましたが。

今回は、まずは沛県の方から。
蕭何(しょうか)さまを中心に、飲んだり食べたりしているのは沛県の長老たち。
劉邦が駄々をこねたので、蕭何さまがひとまずおじいちゃんたちをなだめます。
同席しているのは、曹参(そうしん)と夏侯嬰(かこうえい)の役人ズ。
長老は、なんとかしなきゃ、どうしようかと言っているうちに、
「蕭さまは、人々からの信頼もあつい」
有能といえば蕭さまだ、そうだ蕭さまがやればいい、と話がまた逆行してしまいます。
(蕭どのがやればいい、と言う劉邦をなだめたばっかり)
1番、劉邦を県令にしたがっているのは蕭何さまです。
ここは劉邦でいい、という方向に持っていきたいところ。
とにかく、劉邦がいいんですよ、奴が適任です、と言う蕭何さまに、もちろん
曹参ものかって説得にかかります。

なので、夏侯嬰もモチロン参加。
「ご存知ですか!?」
とか言いながら立ち上がり、身ぶり手ぶりで話し出します。
「街中のウワサなんですよ!赤帝の子だってね!」
夏侯嬰が言っているのは、山にこもってた頃に盧綰(ろわん)がしたホラ話です。
なんか、劉邦が白い蛇を斬り殺したとかそういうやつ。(第11集参照)
「内蔵をとりだして、肝まで食べてしまったんですよ!」
という、尾ひれ背ヒレもついています。コラコラ。

夏侯嬰の話ぶりに、うふふと笑う曹参。ここのとこ、笑顔が多い。
かわいい。すき。沛県からしばらく服も緑色にしました。似合ってるヨー!!
隣では、長老がホラ話を間に受けて、ほーほほーとしきりに頷いています。
こんなんでええんかいな、とは思いますが、みなさん神仙話が好きですからね。
きっとこれでいいんだろう…。長老たちはなんとなく、丸め込まれたようです。

さてその後、夜の役所に劉邦から呼び出しをくらってみんな集まりました。
なんだ、なんの用だ?とそれぞれが座ると。
「俺たちがこうなったのは、これしか道がなかったからだ」
劉邦が話はじめます。

俺は本当は(県令を)やりたくないんだけど、
「みんなのためになるというのなら、その話、のってやる」
ということで、腹をくくったようです。みなさん、イエー!と声を上げて喜びます。

思わず親指をたてちゃう曹参。笑
この当時、こんな仕草があったかどうかは不明。
この回の曹参はリアクションがでかくて、「あれかな?蕭何さまのためにわざと大きな声を
あげたりして劉邦を盛り立てようとしてんのかなぁ?」と、穿った見方をしてしまう。
さて劉邦は、「どんなことがあっても、絶対おまえたちを見捨てない」宣言をしたり、
別の奴がいいと思ったら、いつでも県令を取り替えろ、と度量の大きさを見せます。
(これのダメなところは、県令を変えよう、と誰よりも劉邦が先に言い出しちゃうところ。
この、根性なしが…!!と叫びたくなるその瞬間は、数話先におとずれます。笑)

ほっと一息の蕭何さま。
殺しダメ、盗みダメ、などのお布令(劉邦組にはおなじみの)を出しましょう、沛県を
落ち着かせなきゃ、という劉邦に、そうだなもちろんそうしよう、といい顔で答えています。
沛県の県令だから、劉邦のことは「沛公(はいこう)」と呼ぼう、ということになり、
いいぞー!アニキは沛公だー!と盛り上がっていると。

姉さんたちもこっちに呼び寄せよう、と劉邦に呼び止められ、
それまで黙って酒を配っていた呂雉(りょち)が、ひとことだけ言わせて、とのこと。
「後家(ごけ・未亡人のこと)になるのはイヤ」

劉邦は黙ってますが、呂雉が奥に行ってから、
「それは無理な相談だ」
私は、あくまで個人的にですが、覚悟を決めて労役(ろうえき)に行く時の真剣さに
こちらも真剣につき合ってバカを見たので、もう劉邦の真剣な顔にも、
BGMの壮大なテーマ曲にも、あまり付き合わないようにしています。
「へーへー。そうでございやすか」
と、うどんをすすりながら見たこのシーン。
後半にも夫婦のいいシーンがありますが、ほぼ同じようなテンションで見ました。
劉邦がお好きな方には申し訳でございます…<(_ _)>
さて!
まー沛公になるっつーんだから、お祝いをしないといけません。宴会です。

劉邦は抱えられて、県令の席につかされそうになりますが、
この席はだめだ、いやだ、とか騒いではしゃいでいます。
ま、この宴会はとにかく、県令になったことを沛県の民にも見せないとな、てことで。
壮大な儀式をやるか!?ともなりましたが、ま、それはやめて、
シュウ、を祭って城内を1周しよう、てなことを蕭何さまと相談したり。
シュウ、については下のとおり。詳細は存じ上げません。すみません。

すると、城内1周の話をしているところで、「意義あり!俺は反対だ!!」と、
叫ぶダミ声が。後ろの方でムスっと座っていた雍歯(ようし)です。
だんだんトラブルメーカーぽくなってきた雍歯。
なにが不満かっていうと、城門を攻めた時も参加しなかったクセに、とか。
雍歯はもともと別グループのリーダーでしたし、独立心も旺盛なので、
そうそう簡単に言うことを聞きません。

「(県令という役職につくというんなら)皇帝の命を受けたのか!?
印綬はあるのか!?兵隊はいるのか!?」
んーまっとうな意見ではありますが、この非常時にはただのあてこすりですね。
しかも、「そうだ、蕭さまがいい!」とまた話を蒸し返してしまいます。
これにはさすがの蕭何さまも、「なにを言う!」と怒鳴ってしまったり。

とにかく劉邦が持ち上げられるのがハナモチならない雍歯!
あれやこれや言ううちに、樊噲(はんかい)と言い合いになり、
てめぇ、コノヤロー!ってことで、樊噲に投げ飛ばされ、外に転がっていきます。

「こんちきしょう!殺してやる!」
と、樊噲も外に飛び出し大暴れ。
劉邦が、「ちょうどいい。酒宴の余興だ」と言って飲み始めたので、ひとまず
みんなも席に戻って宴会は続行。
外で砂まみれのふたりが転がってる間に、蕭何さまが、
「我々は仲間だ。劉季が頭だ。裏切り者は天にも見放されるぞ」
とか説教していると、意外とケンカの強い雍歯は樊噲を組み敷いて、
「俺は認めねぇぞぅーー!!」
叫んだりして。

しつけぇ野郎だな、ということで、劉邦が話をつけます。
「印綬も何もないが、みんなが推してくれてる、だから決めたんだ」
「民が毎日、メシを腹いっぱい食えるようにする」
(ここの民は、沛県の民、くらいの意味で、天下がどうこうの意図はなさそうです。
とはいえ、これは今後も劉邦組のスローガンとなります)
沛県の民が安心して暮らせるよう、敵から守ってやる、それができなかったら、
そん時ゃ別のやつを探せ、これでいいか!?
とか言われて、雍歯も、んじゃ、いいよ、みたいな。
ええんかい。反対って言いたかっただけかい。
とはいえ、ここで劉邦が「じゃー飲むぞー!」と雍歯を押さえ込んで隣に座らせた
ことで、おかしなことになってた空気は元に戻りました。
いや~~一件落着。飲もう飲もう。
と、思っていると。
「立派になったものね」

入口に、見覚えのある人が立っています。
おーーっと、これは劉邦のオンナだった曹氏(そうし)!ちょー久しぶりじゃーーん!
と、出迎えるわけにはいきません。
この宴会には、呂雉(と、ついでに兄嫁)がいます。
一瞬で凍りつく宴会場。
気まずい…!
人んちでご飯を頂いてたら、個人的な家庭的なことで夫婦喧嘩を始められた時の
ようなこの気まずさ!ヒェー!
「わたしたちのことを忘れたの?」と言う曹氏の横には、小さな子どもが立っています。
そうそう、曹氏は身ごもった頃に劉邦と別れたんでした。
(あ、あの潔い別れはどこへやら…どうしたんだ曹氏…)

すると、動いたのは、呂雉。
(こういう問題は他人は口出ししないのが賢明です)
男の子に笑いかけてから、「おいで」、と言って劉邦のところへ連れて行きます。
「お父さんよ」
呂雉に言われて、「父ちゃん」、と男の子も言うので、
劉邦はその子を抱え上げて、変な顔でおどけてみてから、

ははははは!と、笑い出します。(ちなみに男の子はびっくりして号泣。笑)
(チェン・ダオミン力で、あら素敵な笑顔、となりはしますが)
笑え!笑ってごまかせ!!
そんな感じ…。

ここでも、素早く反応したのは曹参でした。笑
すぐさま、手を叩いてわっ!と笑い出す。(右はじに映ってます)で、みんなも大笑い。
思わぬ修羅場にヒヤヒヤものだった宴会場。とにかく笑って、なんとなく、
ことが収まったかのようにするのだ!!
ウワハハハハハ!

キモのすわった呂雉はこの笑顔。
ん~できた嫁ですね。
やれやれ。
ということで、前半はここまで。
あれ?劉邦組のゴタゴタしかありませんでしたね。
まーここらへんは話が停滞します。秦の方で地味に進行があるので、そちらお楽しみに。
世では、反乱軍が満ちています。
が、秦軍もちゃんといます。(負け越してるけど)
勢いに乗って秦(咸陽)へ向かって進軍しているのは、陳勝(ちんしょう)の軍ですが、
この頃にはかなりの人数が集まり、そこそこ使える人も出てきているので、
陳勝は秦に向かうのと同時に、各地に軍を派遣しています。
そこで、各地、戦国時代の各国、から秦軍を追い出していこう、という考えです。
とはいえ、陳勝の元に集まった人々にはそれぞれの思わくもあり、かつ、
別に陳勝に服従しているわけでもないので、陳勝は「兵隊が欲しい」奴らに、
集まった兵を与えてバラまいてしまったことになります。
ここから、また各地で別の勢力が生まれだし、ついでに勢いだけだった陳勝のメッキも
はがれだしたところで、世の中はますます混乱していきます。
このあたりに関しては、また咸陽(かんよう)に使者が報告にきますので、
その時に地図も一緒に解説が入れられたらな、と思います。
ちなみに、劉邦はただ流れにまかせて県令を殺してしまっただけで、
反乱軍と呼んでいいのかもまだ微妙な状態。
どうなることやら。